私たちが普段着用している衣類である「シャツ」「デニム」などには「コットン(綿)」が使用されています。
スーツに関してもコットンは欠かせない存在であり、独特の魅力や良さを持っています。
今回はそのような「コットンスーツの魅力や良さ、おすすめのコットン生地」について、福岡天神大名のオーダースーツ専門店「福岡えびすテーラー」がご紹介します。
目次
コットンとは?
コットンスーツの魅力をご紹介する前にまずは「コットンとはいったい何なのか?」についてご説明いたします。
コットンは種子繊維の分類であり、綿花から取れる綿(ワタ)が原料となっています。
ワタは木の実を守るための白いふわふわとした種子毛です。
そこから原料が選別され、糸→生地となり、スーツが出来上がるとなるととても面白いものですね。
長い歴史もあり、インドではなんと5000年以上も前から綿織物が作られていたそうです。
私たちの住まう日本に伝わったのは「豊臣秀吉の時代に南蛮船によってもたらされた」「14世紀頃朝鮮に伝わり日本へ伝来した」等、いくつかの説があるようです。
コットン生地が持つ「メリット」とは
コットン生地がスーツに使用されるのは、コットン生地にしかない魅力や良さがあるからだと言えます。
続いてはコットン生地の持つ「メリット・魅力」についてご紹介致します。
肌触りの良さ
コットンは肌着でも使用される素材であり、肌触りが良いのが大きな魅力となっています。
ウールにはないあたたかみのある触り心地、白みのかかった柔らかな風合いがスーツ好きの方から人気があります。
染色性の高さ・経年変化
コットン生地は染色がしやすいため、ウール生地では見られない色合いの生地を作り出すことができます。
また、着用していくうちに独特の色落ちが見られ、経年変化も楽しめる生地となっています。
コットン生地の持つ「デメリット」
どのような生地にも一長一短がありますが、コットン生地のデメリットを把握しておけばより良いスーツの着こなしができるはずです。
続いてはコットン生地の持つデメリットについてご紹介していきます。
シワが残りやすい
コットンは繊維が縮みやすく、シワになりやすい素材です。
シワができてしまうことは一見デメリットのようですが、裏を返せば味になるとも言えます。
ジャケットの腕の関節に出来るシワが深く残りやすく、それにより袖丈が持ち上がって短く見えてしまうケースもあるのでサイジングには注意が必要です。
乾きにくい
コットンは吸水性が高い故に、乾きにくいという特徴を持っています。
雨天の日や梅雨時期は避けて着用するのがおすすめです。
コットンのおすすめ生地をご紹介
当店でもオーダースーツやジャケット・スラックス用にコットン生地を取り扱っております。
その中でもおすすめの生地についてご紹介していきます。
LARUSMIANI
イタリアを代表する高級コットン生地メーカーです。
コットンを使用しながらもカシミアのように滑らかな手触りがあり、ツヤ・色合いも美しいです。
一部の生地では、伸縮性に優れたポリウレタンを織り込みストレッチ性を高めています。
BRISBANE MOSS
イギリスのヨークシャー州にて創業。
手触りがよく上品な艶感が特徴的です。
当店ではコーデュロイのラインナップが主となっています。
TESSUTI DI SONDRIO
イタリアの生地メーカーであり、上品な色使いや温かみのある手触りが特徴です。
上質なコットン生地をお探しの方におすすめです。
コットンスーツの着こなしのポイント
コットンスーツは比較的カジュアルなシーンで着用するのがおすすめです。
フォーマルなシーンでは着用出来ないものの、ややカジュアル目のオフィスカジュアルの服装とは非常に相性が良いです。
コットンスーツでおすすめの色は?
コットン生地らしさや着回しのしやすさを考えると「ベージュ」「カーキ」がおすすめです。
一般的に使用されているスーツで合わせられるシャツや靴の色とも相性が良く、上記の色のコットンスーツを取り入れるだけでも着こなしの幅が広がります。
ジャケパンスタイルの多い方には特におすすめ
コットンスーツを一着セットアップでオーダーされておけば、着回しの幅が広がります。
先ほど、コットンスーツがオフィスカジュアルの服装と相性が良いとご説明しましたが、コットンスーツであればジャケット・スラックス単体として着用しても違和感がありません。
一般的なウールのスーツであれば、仮にジャケット単体を着てしまうと、スーツのジャケットを羽織ってきたような印象になりがちです。
コットンスーツのジャケットをデニムと合わせればカジュアルなシーンでも着用できますし、コットンスーツのスラックスを綺麗目のジャケットと合わせればビジネスでも使用できます。
スーツよりもジャケパンスタイルが多い方には特におすすめです。
コットンスーツのお手入れ方法とは?
一般的なウールのスーツと同様に、定期的なブラッシングだけでも綺麗に保つことができます。
ただし、コットンスーツならではの注意点もありますのでご紹介いたします。
シワのお手入れ
コットンスーツのシワを伸ばす場合は、ブラッシングをしたのちに衣類スチーマーで蒸気を当てながらシワを伸ばす方法がおすすめです。
コットンスーツの保管方法
コットン生地のシャツやコートをお持ちの方であればご存知かもしれませんが、コットン生地は直射日光で色褪せやすいです。
コットンスーツを保管する際は、なるべく日の当たらないところ・風通しの良いところで保管しておくと良いでしょう。
コットンスーツはクリーニングがおすすめ
チノパンのようにパンツは自宅でも洗濯することは可能ですが、スチーマーで伸ばしにくいシワができたりと手間がかかりがちです。
また、シャツ同様に水を含んだ後に乾燥すると縮む可能性があるため、ドライクリーニングを利用されることをおすすめいたします。
まとめ
今回はコットンスーツの魅力・良さ、おすすめの生地などについて、色々な観点からご紹介いたしました。
コットンスーツの新たな魅力を知るきっかけになれば幸いです。
「オーダースーツに関するお問い合わせ」「ご予約」「お仕立券の発行」その他ご相談など
福岡えびすテーラーLINE公式アカウントからも承っております。