当店では多数の生地を取り揃えていることもあり、オーダーが初めての方は生地選びで迷われる事がほとんどです。
一見すると同じような生地に見えますが、それぞれの違いや特徴を知ることで最適なスーツ選びの手助けとなるはずです。
今回はスーツの色柄の中でも人気の高い「ネイビー・無地」の生地を参考にしながら、その質感の違いに迫ります。
目次
Canonico “Prunelle” “Perennial”
スーツ生地の中でもスタンダードな春夏生地で、程よい光沢とスリーシーズンで着用できる目付から人気の高い生地です。
「Super110’s」の糸の細さで普段使いに最適です。
少しばかり目付の大きい”Perennial”は同じくSuper 110’sの生地ですが、秋冬ものということもあり、やや光沢に鈍さが感じられます。
Loro Piana ”4seasons”
名前の通りオールシーズンで着用できる生地です。
先ほどご紹介したCanonico “Prunelle”よりも糸は細かく「Super130’s」相当です。
光沢が細かく・強くなるため、高級生地であると感じる方が多くなります。
Reda “Maior”
写真左の生地が「Super 150’s」の糸を使用したMaiorで、写真右のSuper110’sの生地と比較するとツヤが細やかになります。
手触りの滑らかさや生地の柔らかさが感じられる生地です。
普段使いのスーツというより、大切なシーンで着用するスーツ生地としておすすめです。
Zegna ”15milmil15”
「Super170’s」相当の糸を使用したゼニアの一流の生地です。
非常に繊細な光沢があり、上品さを感じさせます。手触りも非常に滑らかです。
John Foster
春夏シーズンの生地は薄手の平織の生地です。光沢が控えめで、暖かい日でも快適に過ごせる通気性の高さも魅力です。
秋冬シーズンは目の詰まった綾織の生地が特徴で、イタリアの生地と比較すると鈍い光沢があります。
程よい重みがありシルエットも綺麗ですので普段使いにも最適です。
※写真の生地は秋冬ものの生地です。
Canonico ”4ply”
強撚糸を使用しており独特なハリコシが楽しめます。
スーツとして完成した時のシルエットが綺麗で、シワにも強いため頼りがいがあります。
糸を多く使用するため物理的な重量も増しますが、通気性が高いことによるドライな手触りも癖になります。
Harrisons “Frontier”
オールシーズンで着用できる平織の生地です。
一般的な平織の生地と比較すると厚みを感じる手触りが特徴です。
ほんのりと糸に輝きを感じる生地もあり、高級感を漂わせます。
Fox brothers “Classic Flannel”
起毛感のあるフランネル生地で、温かみのある手触りが特徴です。
使用するウールの種類や製造工程が一般的な生地と異なるため、光沢はとても落ち着いた柔らかなものとなります。
秋冬もののおしゃれなスーツをお求めの方におすすめです。
ツイード生地
硬めの手触りでボリュームのある質感が特徴です。
秋冬もののスーツやジャケット、コートに主に使用され、特に寒い日に活躍します。
リネン混紡生地
独特な清涼感に、自然なシワ感を楽しめるのがリネン生地です。
くだけた雰囲気に仕上がるうえ、高級感もあるのでお洒落なスーツをお探しの方にもおすすめです。
コットン生地(Larusmiani)
カジュアルな風合いで、肌馴染みが良いのがコットン生地の魅力です。
コットン特有の柔らかく白みを帯びた光沢が特徴で、使い込むにつれて色合いの変化も楽しめます。
まとめ
今回は生地の質感の違いについてご紹介しました。
皆さまのスーツ選びの参考になれば幸いです。