歌手、前川清さまにステージ衣装のご依頼をいただきました。
Ermenegildo Zegna /15milmil15をはじめ、イタリア生地を中心に4着承りました。
御本人様より「是非とも衣装を紹介して欲しい」と有難いお言葉をいただきました。
ファンの皆様に少しでも楽しんでいただけるよう、可能な範囲内で衣装について触れさせていただきます。
前川清さま(来歴)
1969年2月5日、『長崎は今日も雨だった』でメジャーデビュー。同年の紅白歌合戦(第20回NHK紅白歌合戦)に初出場。「噂の女」(1970年)、「そして、神戸」(1972年)、「中の島ブルース」(1975年)、「東京砂漠」(1976年)など、全国レベルのヒット・ナンバーを数多く世に残した。紅白出場回数はクールファイブ時代とソロでの出場合わせて29回にも及び、歴代の白組で6番目に多い。
2012年から放送が開始された、九州朝日放送の旅番組「前川清の笑顔まんてんタビ好キ」では、お笑い芸人のえとう窓口(Wエンジン)とともに九州を中心とした日本各地の行き当たりばったりの旅を行い、九州地方では人気番組になっている。 ※Wikipediaより引用
ステージ衣装の難しい点とは
ステージ衣装に用いられる生地は、一般的な「ウール100%」が逆に少ないです。
特に多いのが「ウール×シルク混紡」です。また「化学繊維100%」の生地もある為、生地によって着心地が大きく異なるのが難しい点といえます。
当店では、お選びいただいた生地によってベースの型紙に微調整を加えながら一着ずつ最適なサイズ感を導きます。
今回のご依頼分の中には、イタリアの名門として知名度も高いErmenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)のコレクションより「15milmil15」の生地を使用した一着があります。
極上の光沢感とヌメりのある最高級生地ですが反面、「高い縫製技術」と「適正なサイジング」が求められます。
シワ感も少なく、綺麗に仕上がりました。前川さま御本人も、お喜びいただけたようで幸いです。
特に拘った点について
ステージ上での「見え方」と「動作」を考慮した上で
・ラペル幅
・ボタン位置
・アームホールサイズ等
緻密に打ち合わせさせていただきました。
また「歌唱の際、ジャケットと首元に隙間ができ、上がってしまう感覚がある」とのお悩みを伺いました。
いわゆる「襟抜け」の状態です。
上記は、適正な体型補正を加えることで解消されました。
個々に合わせた体型補正は、オーダーならではの利点とも言えます。
美しいステージ衣装がコンサートやメディア媒体で拝見できる日が待ち遠しいです。
追加のご依頼もいただきました
「今まで仕立てた衣装で一番着やすい!最高!」と嬉しいお言葉もいただきました。
大変有難いことに、追加のご依頼もいただき打ち合わせも進んでおります。
数社の生地メーカー様ご協力のもと、世界各国の珍しい生地サンプルをお取り寄せいたしました。
衣装創りに携わらせていただく貴重な機会に感謝し、今後もより良いご提案が出来るよう引き続き邁進いたします。
大切なステージ衣装を、当店にお任せいただきありがとうございます。
福岡えびすテーラー 植松
※御本人様より、写真掲載許可済み
【無断転載及び引用禁止】