フォーマルウェア、タキシードの正しい着方について

投稿日:2020年3月23日 更新日:スタッフブログ

『フォーマルウェア、タキシードの正しい着方について』

これからの季節、結婚式などのイベントでなにかと多くなるフォーマルシーン。

なかでもタキシードは昨今の日本のフォーマルシーンにおいても定着し始めているフォーマルウェアの代表で、オーダースーツとしてのご相談も最近、特に増えてまいりました。

今回は、その正しいタキシードの装い『ブラックタイ』について少しだけ、ご紹介してみようと思います。

 

タキシードとは?

そもそもタキシードとは夜間(午後六時以降)の準礼装であり、そのルーツは英国のディナージャケットやドイツのスモーキングジャケットに由緒を持つ格式高い一着となります。(ちなみにタキシードと言う呼称は、タキシードの原型が流行したアメリカのタキシード・パークにちなんだものだと言われています。)

基本的に上着はピークドラペル(英国スタイル)、もしくはショールカラー(米国スタイル)を備えたシングル、あるいはダブル仕立てでラペルをシルクでフェーシングし、くるみ式のボタンを備え、ベントも排したディティールデザインが一般的なタキシードの仕様となります。

 

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受け取ったパーティの招待状に「ブラックタイで」とドレスコードが明記されている場合は、タキシードの着用(拝絹、ボウタイ、カマーバンド、パンツの側章を全てシルクサテンの黒で統一)を意味しており特別な場合を除いてはカラーはブラック以外は認められないのが原則となります。

ただし例外として『ミッドナイトブルー』と呼ばれる濃いネイビーの一着は夜間の薄明かりの中において黒よりも黒く見えるということからフォーマルシーンで唯一着用が許されています。

 

タキシードに合わせるシャツは?

タキシードジャケットの下に着るシャツは白い無地のシャツが基本です。

襟型はウイングカラーが一般的となりますが、米国などではレギュラーカラーを愛用するドレッサーも多いようです。

ブラックタイの装いにおけるタイは黒無地のシルク製が原則となります。

昨今はカラフルなボウタイも販売されておりますが、正統派の装いが求められるシーンではやはり黒無地のボウタイを着用したいところです。

 

足元の基本は、オペラパンプス

現代ではプレーントゥ、もしくはストレートチップのエナメルシューズなども一般的に主流ではありますが、やはりフォーマルな足元にはオペラパンプスを合わせてみたいですね。

『オペラパンプス』という名称の通り、オペラの観劇や音楽会、舞踏会、晩餐会などの夜会用に着用される室内用の革靴です。

リボン飾りと光沢のあるエナメル素材で柔らかな曲線は一見するとレディースシューズのようですが、タキシード着用時には最もフォーマル度の高いシューズです。

靴墨を塗らなくても光沢を保てるエナメル革を使用し、女性パートナーの大切なドレスやシューズを靴墨で汚さずにすむという理由から考案されました。

勿論、靴下も上質で薄手な絹もしくは綿の黒色の靴下が原則となります。

 

ポケットチーフ、小物の選び方

忘れてはならない小物のひとつにポケットチーフが挙げられますが、ブラックタイの指定がある場合は白無地のリネンかシルク製が理想的です。

畳み方に厳格なルールはないもののリネンならスリーピークス、シルクならパフドスタイルが一般的とされています。

簡略化が進むなかで、チーフを挿さない人もいるようですが、それは避けたほうが良いでしょう。

タキシードなどフォーマルスタイルに付随する問題点として多く耳にするのがアクセサリーに関する事柄です。

基本的にフォーマルスタイルにおいては、アクセサリーの着用は避けるのが正解です。

現代では、ある意味、非現実的なのかも知れませんが、時計や携帯電話なども身に着けず心からその場を祝う精神こそが本来のフォーマルに求められる心構えと言えるかもしれません。

 

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白いタキシードって、あり?なし?

テレビドラマや映画のヒーローたちが劇中で白いタキシードジャケットを着用しているのを目にした方も非常に多いのではないでしょうか。

白は清潔感や華やかさもあり、実に粋だと思われがちですが、少し注意が必要です。

白いタキシードは避暑地や夏向けに考案されたものなので、当てはまらないシチュエーションでは選ばないようにしましょう。

参考までに白いタキシードジャケットを着用する場合はトラウザーズの色は黒が原則となります。

 

まとめ

フォーマルシーンは礼節や礼儀を特に重んじられるシチュエーションです。

また、礼装は洋服の歴史的な背景や文化が現在まで永く引き継がれており、ルールやセオリーは重要になってきます。

逆に大切なルールさえ認識しておけば、急なフォーマルシーンでも慌てることなく素敵な装いが楽しめるということになります。

以上の基本的なセオリーを十分に理解し、大切なフォーマルシーンに臨んでみたいものですね。

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