4月に入り、気温もだんだんと暖かくなり、日差しも心地よくなってまいりました。気温が上がってくると「クールビズ」の季節の到来です。
昨今、多くの会社や企業で服装の規定が見直され、「クールビズ」スタイルがますます一般化してきたように思います。寒い季節はスーツですが、暑い時期になってくるとカジュアルウェアOKな会社も増え、「ビジネスカジュアル」というキーワードもしばしば耳にするようになりました。
しかし、その中でもお仕事の内容によってはジャケット着用が好ましい場面であったり、シャツだけでは心もとないと感じる場面など、いざという時の為に暑い季節でも快適に着用できるジャケットがあれば心強いですよね。
お客様のご要望で中で、比較的多いもの
当店でも来店されるお客様の中には、
「暑い時期でも涼しい素材のオーダージャケットが欲しい。」
「今年からジャケパンに挑戦したい。」
「会社ではクールビズなので基本的にシャツだけで居ることが多いが、得意先に訪問する際や仕事の行きかえりに着用できるような~」
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「仕事、休日でもどちらでも着れるような~」
「スーツほどカッチリしすぎない、デニムや綿パンにも合うカジュアル寄りな~」
「普段はカジュアルな服装が多いけど、食事やパーティなどの際に着る薄手のカッコいいジャケットが欲しい。」
といったご要望が増えてきました。実際にかなり多くの生地から一つを選ぶとなると何を基準に選んでいけばいいのか、悩んでしまうかもしれません。
そこで今回は、これからの季節にピッタリなジャケット生地をいくつかご紹介したいと思います。
まずは生地選びから
ジャケットを心地よく着るために最も重要なのが”素材選び”です。
季節や用途に合った素材の中で、生地の厚み、軽さ、肌触り、強度、透け感、色味、風合いのほか、パンツやシャツ、ネクタイとの合わせやすさ、といったように着用する際の生地選びの基準もさまざまで好みが分かれてきます。
ということで早速ですがいろんな生地を見ていきましょう。
コットンツイル
コットン(綿)は衣類のなかで最も多く使用される素材でもあり、程よくドレッシーに仕上がりながらもサラッと着用できる素材で知られています。
また、肌触りが良く、強度が強い。通気性もよく熱のこもりを外へ発散する、など多くのメリットを持ち、比較的お手頃な価格で人気の素材です。
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綾織り(ツイル)にすることで柔らかく適度なストレッチ性を持たせ、動きの多い場面でも活躍します。
単色でカラーバリエーションが多いので色合わせも楽しい生地ですね。一般的に知られる綿パン(チノ)やデニムなどもこのコットンツイルに分類されます。また軽い目付の生地になると、シャツの延長のような感覚で羽織ることができるのでサラッと着用することができます。
定番のコットンカラーには、ここ数年人気の「コロニアルカラー」。ベージュをはじめとするナチュラルな色味のアースカラー系などがあります。
特に単色はシンプルなのでビジネスからプライベートまで幅広く着用できるのがうれしいですね
シアサッカー
春夏定番の装いに欠かせないのが、ご存じ生地の表面がデコボコしたシアサッカーです。
ドライな印象で、涼しげな見た目、着心地の良さ、三拍子そろったシアサッカーですが素材はコットン100%の他、ポリエステルなどの化学繊維をミックスし、より強度や伸縮性を加え、動きやすく快適な種類も多くあります。
経糸(たていと)の張りを部分部分によって緩ませることで表面が凸凹になり、肌に密着する面積を少なくして汗のムレを抑えてくれます。
コードレーン柄
定番のコードレーン柄の他、無地やチェック柄なども多くあります。
ジャケットのみでももちろんカッコいいですが、上下セットアップもおすすめです。
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また、シアサッカーにはポリエステルやポリウレタンなどの化学繊維の混紡生地も多く、これらをミックスすることでさらに強度や防シワ性、ストレッチ性が増し、動作の多いシーンにおいてもストレスなくタフに着用することができます。
見た目もウール素材のスーツほど堅苦しくないので、オンオフ兼用として幅広く使える万能な生地といえます。
ホップサック
春夏のスタイリングには外せない定番生地のメッシュ生地。
ウールを使用するのはもちろんですが、ホップサックに用いられる素材の中で定番とされているのがリネンです。植物の亜麻(あま)の繊維を原料とした織物の事で、これを総称してリネンと呼びます。
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いちばんの特徴は、やや粗めに織るので通気性に優れているということ。またコットンよりも吸水力が高く、主に茎の繊維を用いるので伸縮性はほとんどなく植物繊維の中では最も引張強度の高い素材といえます。
なるほど。だから、コーヒー豆や麦などの袋に用いられているんですね、、、。
リネン&デニム
ビジネスに定番の紺ブレも見た目はパリッと、着心地は通気性よく、快適に着用できます。
通気性もよく、頑丈で、湿気にとても強いリネンですが、シワになりやすいのが唯一の難点かもしれません。しかしその風合いをあえて味として楽しめるのがリネンなのです。
まとめ
ジャケット専用の生地は、スーツ生地とは違い色柄も明るく豊富で、選ぶのが楽しく、心が躍ります。
コットン100%、リネン100%などの天然素材のみを使用したものもあれば、生地の滑り、伸縮性や強度を増すためにポリエステルやポリウレタンなどの化学繊維をミックスし、より着心地を良くしたりと、たくさんのジャケット生地があります。
仕立てにおいても”半裏”や”広見返し”といったアンコン仕立て、裏地の有無の指定、肩パッドの有無など、広島えびすテーラーでもご用途やシーンに応じていろいろな生地を提案させていただき、お作りすることが可能です。
これからの時期向けて着心地のいいピッタリな相棒を見つけてみませんか?